プログラムを作るうえで、避けて通れないものに『変数』というものがあります。変数とは魔法の箱のようなもので文章や数字などをしまっておくことができます。
『変数』を使うと、なでしこを計算機以上に便利なものに使えます。
例えば、以下は変数を使った例です。見てください。リンゴは5
リンゴを表示。これを実行すると、画面に「5」が表示されます。
ここで、『リンゴ』というのが変数で、リンゴという箱に5を入れて
『リンゴを表示』と書くことで、その中身を表示しているのです。えぇぇぇ?
・・・よく分からないです。まぁ、そうあわてずに。
計算式の中の数値を『変数』に置き換えると、変数のことが分かります。
実際に、簡単な問題を解いてみましょう。問題 八百屋で、130円のリンゴを5個、90円のバナナを3個買いました。
八百屋さんに、いくら払えば良いでしょうか?計算式にすると↓の式になりますね。
130×5+90×3=920これを変数を使ってなでしこで実行できるプログラムにしてみます。
以下のプログラムを実行すると、同じように、920と表示されます。
変数を使って買い物の計算をするプログラム:リンゴは、130円。
バナナは、90円。
リンゴ×5個+バナナ×3個を表示。あっ、これなら分かります。
ただの数字の羅列だった計算式よりも変数を使った方が分かりやすいですね。そうそう。
しかも、リンゴの値段が、150円になった場合も、どこを直したら良いのか
なんとなく分かりますよね?はーい。一行目を、『リンゴは150円』と直すんですよね? 当たり!ヒダリちゃんも分かってきましたね。
それでは、もう一つ問題を解いてみましょう。 問題 東京〜大阪の距離は、556kmです。
自動車を使って時速80km/hで走ると何時間かかるでしょうか?『時間=距離÷時速』の公式が使えますね?
どうやってプログラムにしたら良いのですか?プログラムにすると以下のようになります。
意味が分かりますか?距離は556 #km
時速は80 #km/h
時間は距離÷時速
時間を表示日本語として読んでも、だいたい分かりますね。
ところで『#』の記号はどういう意味ですか?『#』はコメントと言って、#以降に書いた文字を注釈とみなし無意味にします。
ここでは単位を示すのにコメントを書きました。
『#』以降に書いたものは、ちょっとしたメモで、何を書いてもプログラムとは
無関係になると覚えておきましょう。
【今回のポイント】
・変数を使うと、計算式で文字や数値を分かりやすい言葉に置き換えることができます。
・『#・・・』と書くと、#以降をコメントとして扱います。コメントはプログラムの注釈を書くのに使います。
【豆知識】
なでしこでは『#』をコメントにしていますが、
Visual Basic や C言語などプログラミング言語によって
コメントの記号が異なります。
Visual Basic だと、『’』の記号がコメントです。
C言語では、『//』の記号と『/* .... */』で囲った部分とがコメントです。
JAVAという言語でも、C言語と同じです。
また、Perl や Ruby というスクリプト言語では、なでしこと同じように
『#』をコメントにしています。
それから、なでしこでもC言語と同じ『//』と『/* ... */』をコメントとして
扱うことができます。→コメントについて
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