なでしことは


 日本語プログラミング言語「なでしこ」とは、日本語を用いてプログラムを作ることが出来るプログラミング言語です。敷居の低くこれからプログラミングを始めてみたいという人や、英単語が苦手という人でもプログラミングを体験できます。

向いていること


・プログラミングの入門に最適です。
・オフィスでの補助ツール(定型処理・バッチ処理)として使えます。
・フリーソフトの作成に向いてます。

●プログラミングの入門に最適

 日本語のプログラミング言語を利用すると、C言語から学習をはじめるのよりも、より早くプログラミングを学習できると言われてます。

 本格的なプログラミング言語の学習の前に、日本語による敷居の低いプログラミングにより、プログラム作成に慣れてから、本格的にはじめると効率が良いそうです。学校の情報教育などでも効果的に使えると思います。

 日本語のプログラミング言語「なでしこ」は文法も単純で、プログラムを作成するための論理的な思考を養うのにも最適です。(なでしこの前身「ひまわり」という日本語のプログラミング言語を習得した多くのユーザーが、ひまわりを足がかりにして、他の言語にも巣立っていきました。)

●オフィスでの補助ツール(定型処理・バッチ処理)として

 もともと、WEBページの製作や簡単なデータの集計などなど、雑用が手軽にこなせるようにと作ったので、オフィスでPCメンテナンスや、ちょっとした定型処理をこなすためのツールの1つとして手軽に使えます。

●もの作りの楽しさを

 自分の作ったプログラムを他人に使ってもらうというのは、とても楽しいことです。オリジナルゲームや、オリジナルツールを作って配布しましょう!

 自分用なんて思って作ったソフトをWEBで配布していたら、思わぬところから、思わぬ反響があったりと。それがきっかけで、大勢の人と知り合ったり、メール交換したり、とても楽しいですよ!

ポイント


・ほんの2,3行のプログラムで定型処理が簡単にこなせます。
・日本語なので可読性・俯瞰性が良く分かりやすいプログラムが書けます。


ひまわり→なでしこ



 なでしこは、2001年夏に公開された「ひまわり」の後継プログラミング言語です。では「なでしこ」になって、何が新しくなったのでしょうか。

・実行速度が10倍以上速くなった
・機能がライブラリに分けられて配布サイズが小さくなった
・単語の区切りの句読点が不要になった
・インデントによる構造化表現に変わった
・オブジェクト指向っぽいグループ機能が追加された
・その他、いくつかの文法に手が加えられた

 一番の違いは、やはり、文法の大幅改善です。ひまわりで不便だった部分、
たとえば、単語ごとに分かち書きしていたのが不要になりますし、助詞の言い換
えなどもできるようになり、今まで以上に、『書きやすい』言語になっていると
思います。

 あと、中規模以上のプログラムを組むときに便利な、変数宣言の厳格化指定も
できるようになりました。これで、変数名の書き間違いに苦しむことも減ります。

オブジェクト指向っぽい


 大きな文法の変更としては、オブジェクト指向っぽいものとして、
『グループ機能』というのを導入したことがあげられます。

 これは、変数をグループにまとめて管理しようというものです。
プログラムを作っていると、変数の数が多くなってなかなか管理が大変になりま
す。そんなときに威力を発揮するのがこのグループ機能です。

 以下のプログラムは、グループを利用している例です。(「#」行はコメント)
# ミカンという名前のグループを定義します。
■グループ ミカン
 ・品種
 ・生産地
 ・重さ
 ・甘さ

# ミカングループを利用します。
ミカンの品種は「早生」
ミカンの生産地は「三ケ日」

ミカンの品種を言う。→「早生」と表示される
ミカンの生産地を言う。→「三ケ日」と表示される

 どうでしょうか?普通の変数と同じように使えるのですが、変数をグループに
分けておくことにより、変数の管理が楽になると思います。

 ここでは詳しく述べませんが、グループ機能では、グループとしてまとめた
変数を、複製したり、機能追加したり、グループ内の変数を列挙したりと、
便利な機能がいろいろとついているのです。

配布ファイルサイズについて


 また、なでしこでは、大幅な配布サイズの軽減を約束しました。
 フリーソフトを作って配布する際には、配布サイズが大きいと、ダウンロード
に時間がかかり、好ましくありません。

 しかし、多機能になれば、どうしてもファイルサイズが大きくなってしまいま
す。ファイルサイズが大きくなるのは、GUI(見た目)の部分です。そこで、
最小限のGUI機能しか持たない gnako.exe と、ひまわりと同等の多機能な
GUI機能を持つ vnako.exe と、二種類を作りました。

 普段、定型処理など、ぱぱっとプログラムを完成させたいときは、vnako.exe
を使い、フリーソフトなどで、小サイズで配布したい場合は、gnako.exe を使う
というように使い分けられます。
 また、GUIは不要!コンソールで十分という方のために、cnako.exe も用意
しました。